簿記の歴史
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ロッキー先生! 簿記検定にチャレンジする上で、簿記そのものについて深く知りたいんですが、例えば簿記の発祥や、歴史について教えてもらえますか? |
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うむ。それはいいことだ!歴史を知ることで、簿記の本質を理解できるコトもあるからな! まず話は、「貨幣経済の誕生」にまで遡ることになる。貨幣の量を勘定したり・記録したりすること必要となり、簿記は発明されたんだ。 ローマ時代の古代彫刻の中に商業帳簿が彫られてたりする点から、その起源は証明されている。 |
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うわ・・・ローマ時代だなんて、すごい古い話まで遡るんですね~! |
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ま。その起源はとにかく古い!その頃の簿記は、まだ単式簿記で、お前達が学習しようとしている簿記検定は複式簿記だから、大分違う。 複式簿記の誕生は、その後、ルネッサンス時代にルカ・パチョーリ(Luca Pacioli 1445年 - 1517年)が複式簿記を考案した時点だと言われている。昔の簿記ってのは、忘れないために記録していた意味合いが強かったんだろうな。それが、ちゃんとした様式を備えるようになってきて、記録自体の信用も深まり、社会的にも認知されるようになってきたワケだ。 |
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じゃあ、日本ではいつくらいから、簿記が定着してきたんですか? |
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うむ。日本では、明治6年に複式簿記が伝えられたと言われている。ちょうどその年に、1万円札で有名な福沢諭吉がアメリカの簿記の教科書を翻訳した 「帳合之法」 を出版している。これは、ただの訳書ではなく、日本に新しい企業精神を芽生えさせたいとの福沢諭吉の思いが詰まっていたと言われている。 |
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福沢諭吉・・・ こんなところで登場してくるとは予想外やな。 |
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また同じ頃に、今度は、アレクサンダー・アラン・シャンド(イギリス人)の 「銀行簿記精法」 も出版されているんだ。彼は銀行員で、日本政府が国立銀行を創設するときに、大蔵省(当時)に招かれた。そして銀行簿記を教えていたわけだ。その授業をまとめて出版したのが 、さっき話した「銀行簿記精法」だ。ま。言うなれば、これらの書物のお陰で、日本で簿記が定着してきたと言えるな。 |
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なるほど、日本で簿記が定着するのに、いろんな人達がかかわってたんですね~・・・ |
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